一度は訪れたい、アメリカで楽しめる「ヨーロッパ風」の都市10選

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赤いカウボーイハットがトレードマーク、テキサス州パリスにあるエッフェル塔のレプリカを昼間に撮影した一枚。

アメリカにいながらヨーロッパを旅する経験を味わえるとしたら?ヨーロッパらしい雰囲気を楽しめる、ユニークな魅力を持ったアメリカの都市10選をご紹介します。写真提供:Shutterstock

アメリカで楽しめる「ヨーロッパ風」の都市10選

ヨーロッパの魅力と言えば、歴史、街並み、そして美食の数々。ローマで大理石の彫像を眺め、ロンドンで紅茶を味わい、ベルリンでオクトーバーフェストを楽しむ、そんな旅を思い描いてみてください。でも実は、これらの体験はパスポートなしでも(ある意味)叶えることができます。

そうです。ヨーロッパはアメリカ国内でも体験できます。確かにエッフェル塔にはカウボーイハットが乗っていたり、アマルフィ海岸がメキシコ湾岸になっていたりしますが、気分は十分に味わうことができます。

1. ジョージア州アセンズ(アテネ)

色鮮やかな木々に彩られたジョージア州アセンズのダウンタウンのスカイライン。歴史と文化が融合する街の風景。
古代の歴史とは少し違いますが、ジョージア州アセンズは、アクロポリスの代わりに伝説的な音楽シーンと南部の魅力で知られる街です。写真提供:Shutterstock

ひと味違った古代の歴史が息づく街。

アクロポリスこそありませんが、ジョージア州アセンズは伝説的な音楽シーンで知られています。R.E.M.やB-52sといった有名バンドを輩出したこの街は、学生街でもあり、古代ギリシャで着用されたトーガではなく、バンドTシャツが似合う街です。Georgia Theatreでライブを満喫したら、UGAキャンパスを散策してみましょう。目を細めて見れば、円柱の建物がパルテノンを思わせるかもしれません。

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2. オハイオ州ダブリン

秋の紅葉を背景にした、オハイオ州ダブリンの歩道橋Dublin Link。10月撮影。
オハイオ州ダブリン:アイリッシュフェスティバルでにぎわい、ビールがなみなみと注がれ、そしてDublin LinkがHa’penny Bridgeにも(おそらく)負けない存在感を放つ街。写真提供:Shutterstock

ギネスそのものではありませんが、雰囲気は十分。

毎年夏になると、オハイオ州ダブリンではその名にちなんだIrish Festivalが開かれます。伝統音楽や舞踊が響き渡り、グラスを片手に本場さながらのひとときを楽しめます。アイルランドの有名なHa’penny Bridgeを彷彿とさせる、オハイオ州が誇る建築物であるDublin Linkは一見の価値ありです。ブリッジパーク地区歩けば、アイルランド・ダブリンの人気エリア「テンプル・バー」を思わせる風情が漂います。

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3. ジョージア州ローム(ローマ)

夕暮れ時のジョージア州ロームの歴史あるダウンタウン。趣ある建築と美しい景観が広がる。写真提供:Shutterstock
七つの丘に神話の彫像、そして時計塔のあるジョージア州のロームは、パスポートなしで楽しめるローマの旅を叶えてくれます。

一日にして築かれた街ではありませんが、訪れる価値は十分。

七つの丘、そしてロムルスとレムスの像まで、イタリアのローマにちなんだこの町は、その名にふさわしいこだわりを随所に感じさせてくれます。歴史あるダウンタウンを散策し、クーサ川のボートツアーに参加したら、イタリア風の時計塔にもぜひ立ち寄ってみてください。本場ローマにいるかのような気分を味わえます。

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4. メイン州リスボン

香ばしくトーストしたバンズに挟まれたスリッパーロブスターのロール。水辺にはボートが浮かび、風光明媚な景色が広がる。
メイン州リスボンでは、歴史あるトロリーの代わりにサイクリングトレイルを、シーフードシチューの代わりにロブスターロールを、ポートワインの代わりにMoxieを飲んでアドベンチャーを楽しみましょう。写真提供:Shutterstock

路面電車ではなく、トレイルで巡るリスボン。

ポルトガルの首都とは異なり、メイン州のリスボンは自然の中を走るトレイルでその魅力を堪能できます。アンドロスコギン・リバー・トレイル(Androscoggin River Trail)を自転車で走り抜けた後は、ポルトガルの名物・シーフードシチューの代わりに、ニューイングランド伝統のロブスターロールを味わってみてはいかがでしょう。旅の締めくくりには、モクシーミュージアム(Moxie Museum)へ。メイン州を代表するご当地ソーダ「モクシー」の世界に触れられるユニークなスポットです。その独特な味わいは、地元の人ですら好みが分かれるほど。ある意味、ソフトドリンク界のポートワインとも言えるかもしれません。

5. テキサス州パリス(パリ)

テキサス州パリスにあるエッフェル塔のレプリカを空撮した一枚。背景には、レッドリバー・バレー退役軍人記念博物館(Red River Valley Veterans Memorial Museum)。
ほんの少しのパリ、そしてたっぷりのテキサス。ブリスケットにスイートティー、そしてカウボーイハットをかぶったエッフェル塔まで。写真提供:Shutterstock

ある意味、フランスのエッセンスを感じられるかもしれません。

このエッフェル塔は本場と比べて少し小さいかもしれませんが、塔のてっぺんには赤いカウボーイハットがあしらわれ、ユニークな存在感を放っています。地元の歴史を知るなら、無料で入館できるラマー郡歴史博物館(Lamar County Historical Museum)にぜひ立ち寄ってみましょう。ここは、まさにこの町版の「国立公文書館」と言えるでしょう。観光のあとは、クロワッサンの代わりにブリスケット、上質なワインの代わりにスイートティーを楽しんで、テキサス流にアレンジされたパリ風情をご堪能ください。

6. フロリダ州ネイプルズ(ナポリ)

夜明けの静かな水面に映る、ネイプルズのスカイライン。
陽光あふれるビーチ、緑豊かな庭園、ウォーターフロントの上質なダイニング。フロリダ州ネイプルズは、メキシコ湾岸にイタリアの風情をもたらしています。写真提供:Shutterstock

海辺の景色は申し分なし。ただし、ヴェスヴィオ火山はありません。

ローマ遺跡の代わりに高級リゾートが立ち並ぶこの海沿いの街は、メキシコ湾岸の陽光を満喫するのにぴったりの場所。白砂のビーチでのんびり過ごしたり、ネイプルズ植物園(Naples Botanical Garden)を訪れたり。あるいは、洗練されたウォーターフロントのレストランでアペロール・スプリッツを片手に、アマルフィ海岸にいる気分を味わってみてはいかがでしょう。

7. イリノイ州ジュニーヴァ(ジュネーブ)

イリノイ州ジュニーヴァ、フォックス川に架かるステートストリート(ルート38)橋から眺めるアイランドパークの風景。
美しい川の景観、ブティックでのショッピング、スイスのジュネーブにも引けを取らない素敵なひとときを。写真提供:Shutterstock

週末旅行にぴったりの「中立的」な街。

スイスのジュネーブと同様に、イリノイ州のジュニーヴァも風光明媚なロケーションと落ち着いた雰囲気で知られています。フォックス川いに位置し、ブティックやワイナリー、風情ある散策道が揃う魅力的な街。国連本部はありませんが、地元で長く愛されるGraham's Fine Chocolates & Ice Creamがあります。1987年創業のこの名店は、もしかすると同じくらい重要な存在かもしれません。

8. サウスカロライナ州フローレンス(フィレンツェ)

自家製バーベキュープレート。リブ、チキン、ブリスケット、プルドポークに、南部料理ならではの定番サイドを添えて。
サウスカロライナ州フローレンスの本当の傑作は、低温でじっくりと燻されるバーベキュー。まさに「ルネサンス級」の味わいです。写真提供:Shutterstock

ミケランジェロも夢中になったかもしれない、本場のバーベキュー。

「芸術は心の糧」と言いますが、サウスカロライナ州フローレンスは、南部料理という名の傑作が味わえる場所です。Michael D’z BBQでは名物のプルドポークに舌鼓を打ち、Florence Motor Speedwayでレース観戦を。小さな街ながらも、心地よいにぎわいと南部らしい温かみが魅力です。

9. ケンタッキー州ロンドン

カリッと揚がった衣付きのチキンストリップを木製のボードに盛り付け、2種のディップソースを添えて。
ケンタッキー州ロンドンの王室料理はちょっと変わっています。クリスピーなフライドチキンに、甘いアイスティーはおかわり自由です。写真提供:Shutterstock

アフタヌーンティーにはスイートティーを。

バッキンガム宮殿のことはひとまず忘れましょう。ケンタッキー州ロンドンが誇るのは、もっと重要なもの。それは、フライドチキンです。この小さな町はKFC発祥の地であり、毎年World Chicken Festivalがされるなど、カーネル・サンダースへの敬意が随所に感じられます。本場の王室気分を味わいたいなら、ぜひ地元のアンティークショップを巡ってみてください。

10. メリーランド州バーリン(ベルリン)

ビアガーデンでジョッキを交わす二人。黄金色のビールが日差しに透かされて輝く。
歴史が息づき、ブラートヴルストが香ばしく焼け、オクトーバーフェストのにぎわいが秋を越えて続く場所。写真提供:Shutterstock

プレッツェルは控えめに、海辺の風情はたっぷり。

最先端のアートとビアガーデンで知られるドイツのベルリンとは異なり、メリーランド州のバーリン(Berlin)は、趣のあるショップや植民地時代の歴史が息づく町並み、そして秋にはオクトーバーフェストも楽しめる魅力あふれる場所です。メインストリートをぶらりと歩けば、The Sterling Tavernにたどり着くかもしれません。ここでは、こんがり焼けたソーセージと地元産クラフトビールがあなたを待っています。

まるでヨーロッパそのものかと言うと、そうでもありません。でも、どこか聞き覚えのある地名に、思いがけない魅力、そして時差ボケなしの気軽さ。そんな旅も、きっと心に残るひとときになるはずです。

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