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アメリカにいながらヨーロッパを旅する経験を味わえるとしたら?ヨーロッパらしい雰囲気を楽しめる、ユニークな魅力を持ったアメリカの都市10選をご紹介します。写真提供:Shutterstock
ヨーロッパの魅力と言えば、歴史、街並み、そして美食の数々。ローマで大理石の彫像を眺め、ロンドンで紅茶を味わい、ベルリンでオクトーバーフェストを楽しむ、そんな旅を思い描いてみてください。でも実は、これらの体験はパスポートなしでも(ある意味)叶えることができます。
そうです。ヨーロッパはアメリカ国内でも体験できます。確かにエッフェル塔にはカウボーイハットが乗っていたり、アマルフィ海岸がメキシコ湾岸になっていたりしますが、気分は十分に味わうことができます。
ひと味違った古代の歴史が息づく街。
アクロポリスこそありませんが、ジョージア州アセンズは伝説的な音楽シーンで知られています。R.E.M.やB-52sといった有名バンドを輩出したこの街は、学生街でもあり、古代ギリシャで着用されたトーガではなく、バンドTシャツが似合う街です。Georgia Theatreでライブを満喫したら、UGAキャンパスを散策してみましょう。目を細めて見れば、円柱の建物がパルテノンを思わせるかもしれません。
ギネスそのものではありませんが、雰囲気は十分。
毎年夏になると、オハイオ州ダブリンではその名にちなんだIrish Festivalが開かれます。伝統音楽や舞踊が響き渡り、グラスを片手に本場さながらのひとときを楽しめます。アイルランドの有名なHa’penny Bridgeを彷彿とさせる、オハイオ州が誇る建築物であるDublin Linkは一見の価値ありです。ブリッジパーク地区歩けば、アイルランド・ダブリンの人気エリア「テンプル・バー」を思わせる風情が漂います。
一日にして築かれた街ではありませんが、訪れる価値は十分。
七つの丘、そしてロムルスとレムスの像まで、イタリアのローマにちなんだこの町は、その名にふさわしいこだわりを随所に感じさせてくれます。歴史あるダウンタウンを散策し、クーサ川のボートツアーに参加したら、イタリア風の時計塔にもぜひ立ち寄ってみてください。本場ローマにいるかのような気分を味わえます。
路面電車ではなく、トレイルで巡るリスボン。
ポルトガルの首都とは異なり、メイン州のリスボンは自然の中を走るトレイルでその魅力を堪能できます。アンドロスコギン・リバー・トレイル(Androscoggin River Trail)を自転車で走り抜けた後は、ポルトガルの名物・シーフードシチューの代わりに、ニューイングランド伝統のロブスターロールを味わってみてはいかがでしょう。旅の締めくくりには、モクシーミュージアム(Moxie Museum)へ。メイン州を代表するご当地ソーダ「モクシー」の世界に触れられるユニークなスポットです。その独特な味わいは、地元の人ですら好みが分かれるほど。ある意味、ソフトドリンク界のポートワインとも言えるかもしれません。
ある意味、フランスのエッセンスを感じられるかもしれません。
このエッフェル塔は本場と比べて少し小さいかもしれませんが、塔のてっぺんには赤いカウボーイハットがあしらわれ、ユニークな存在感を放っています。地元の歴史を知るなら、無料で入館できるラマー郡歴史博物館(Lamar County Historical Museum)にぜひ立ち寄ってみましょう。ここは、まさにこの町版の「国立公文書館」と言えるでしょう。観光のあとは、クロワッサンの代わりにブリスケット、上質なワインの代わりにスイートティーを楽しんで、テキサス流にアレンジされたパリ風情をご堪能ください。
海辺の景色は申し分なし。ただし、ヴェスヴィオ火山はありません。
ローマ遺跡の代わりに高級リゾートが立ち並ぶこの海沿いの街は、メキシコ湾岸の陽光を満喫するのにぴったりの場所。白砂のビーチでのんびり過ごしたり、ネイプルズ植物園(Naples Botanical Garden)を訪れたり。あるいは、洗練されたウォーターフロントのレストランでアペロール・スプリッツを片手に、アマルフィ海岸にいる気分を味わってみてはいかがでしょう。
週末旅行にぴったりの「中立的」な街。
スイスのジュネーブと同様に、イリノイ州のジュニーヴァも風光明媚なロケーションと落ち着いた雰囲気で知られています。フォックス川いに位置し、ブティックやワイナリー、風情ある散策道が揃う魅力的な街。国連本部はありませんが、地元で長く愛されるGraham's Fine Chocolates & Ice Creamがあります。1987年創業のこの名店は、もしかすると同じくらい重要な存在かもしれません。
ミケランジェロも夢中になったかもしれない、本場のバーベキュー。
「芸術は心の糧」と言いますが、サウスカロライナ州フローレンスは、南部料理という名の傑作が味わえる場所です。Michael D’z BBQでは名物のプルドポークに舌鼓を打ち、Florence Motor Speedwayでレース観戦を。小さな街ながらも、心地よいにぎわいと南部らしい温かみが魅力です。
アフタヌーンティーにはスイートティーを。
バッキンガム宮殿のことはひとまず忘れましょう。ケンタッキー州ロンドンが誇るのは、もっと重要なもの。それは、フライドチキンです。この小さな町はKFC発祥の地であり、毎年World Chicken Festivalがされるなど、カーネル・サンダースへの敬意が随所に感じられます。本場の王室気分を味わいたいなら、ぜひ地元のアンティークショップを巡ってみてください。
プレッツェルは控えめに、海辺の風情はたっぷり。
最先端のアートとビアガーデンで知られるドイツのベルリンとは異なり、メリーランド州のバーリン(Berlin)は、趣のあるショップや植民地時代の歴史が息づく町並み、そして秋にはオクトーバーフェストも楽しめる魅力あふれる場所です。メインストリートをぶらりと歩けば、The Sterling Tavernにたどり着くかもしれません。ここでは、こんがり焼けたソーセージと地元産クラフトビールがあなたを待っています。
まるでヨーロッパそのものかと言うと、そうでもありません。でも、どこか聞き覚えのある地名に、思いがけない魅力、そして時差ボケなしの気軽さ。そんな旅も、きっと心に残るひとときになるはずです。