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旧正月を祝う家族 写真提供:Shutterstock
Kristyn Lu2025年1月29日
旧正月は東南アジア、北米、ヨーロッパを含む世界の約4分の1の国や地域でお祝いされます。多くの文化では、お祝いの前に家を掃除し、衣類を洗濯し、ゴミを捨て、新年を迎える準備をします。髪を切る人も少なくありません。そして、新年の初日は、幸運をとどめておくために洗濯や掃除をしないのが習わしとなっています。
しかし最も一般的な旧正月のお祝い方法は「食べる」ことです。それも普段の食事とは異なり、誰もが一年中ずっと心待ちにしていた伝統料理を囲んでお祝いします。巳年を迎えるにあたり、ここでは旧正月を代表する8つの伝統料理をご紹介します。
中国の文化では、「魚」という言葉の発音が「豊かさ」を意味する言葉に似ていることから、魚は新年の繁栄や富を願う象徴とされています。そしてこれは、中国、韓国、フィリピン、ベトナム、タイなどの国で、それぞれの文化に合わせて独自の形で受け継がれています。調理法はさまざまですが、この料理は旧正月の定番であり、多くの場合(必ずではありませんが)、醤油、生姜、パクチー、ネギが使われています。ニューヨークに旅行予定の方には、丸ごとのブラックバスに甘酸っぱいソースをからめたChe Liの魚の姿蒸しがおすすめです。
バインチュンは、ベトナムの旧正月テトにベトナム家庭の食卓に並ぶ代表メニューです。これは伝統的なちまきで、豚肉とインゲン豆を詰めたもち米が、地球と空を象徴するバナナの葉で包まれています。家族の祭壇に供えて先祖を敬い、新年の加護を祈る習慣もあります。
ニェンガオは甘いお餅で、年々良い年になるという意味の「年高」と同じ発音であることから縁起物とされる、旧正月の定番デザートです。このデザートは中国発祥ですが、多くの国で人気があり、家族や友人たちと一緒に食べたりやギフトとして贈られたりします。使用食材はシンプルですが、完璧に作るのは簡単ではないのだとか。ニェンガオは幸い、多くの中華系のパン屋で販売されており、シカゴならChiu Quonがおすすめです。この料理のフィリピン版はティコイと呼ばれ、サクサクになるまでフライパンで揚げているのが特徴です。
さて、お餅が立て続けにランクインしていることにお気づきかもしれませんね。なぜお餅の料理が多いのかというと、餅米は粘り気があるので新年の幸運が「くっついたまま」でいられると考えられているからだそうです。まだまだお餅が続きますが、韓国の旧正月ソルラルでは、牛肉だしの汁にお餅を入れ、青ネギと卵をトッピングしたお雑煮のような絶品料理トッククをいただくのが習わしです。新しい始まりの象徴として、さまざまな正月料理にはスライスしたお餅が使われていますが、これはコインの形に似ていることから、繁栄を表しているとされています。
中華料理をよく食べに行く方なら、火鍋のことは既にご存じかもしれません。火鍋はグループがみんなで囲んで楽しむ料理なので、友人や家族と旧正月をお祝いするのにぴったりです。肉や野菜を沸騰したスープで煮込み、最後にいろいろなソースを加えるのが火鍋の伝統的な食べ方です。Hai Di Laoは中国で人気の火鍋レストランで、現在は米国にも展開しています。
長寿の象徴である長い麺を使った料理は、新年や誕生日に好まれます。パッタイから捞麺(ローメン)や韓国のチャプチェまで、長い麺であればなんでもOKです。また、友人とのレストランでのお祝いに最適な料理でもあります。
多くの家庭には、代々受け継がれてきた餃子のレシピがあり、旧正月には皆が集まってそれを作ります。餃子はお金が入った袋のような形をしているため、作って食べることで新しい年に富と繁栄をもたらすと信じられています(タイのように、「マネーバッグ餃子」と呼ばれるものがある国も)。各文化で異なるバージョンがあり、中国の餃子や韓国のマンドゥなどがその例です。フィリピンの揚げ春巻きルンピアも、黄金色をしていることから富と幸運を象徴するとされています。一般的な餃子の具材は、豚肉、エビ、キャベツ、生姜などです。
タンユエンは上記の料理ほど有名ではないかもしれませんが、伝統的な旧正月料理であり、私のお気に入りの中国料理トップ3に入る一品です。もしかすると、私がこよなく愛しているから、家族が毎年欠かさず作ってくれるのかもしれません。甘党の方には、このスープに入った白玉団子は少し地味に感じるかもしれません。しかし、きちんと作られたタンユエンは、甘みと酸味のある紹興酒のスープに浮かぶもちもちの白玉団子の中から、甘い胡麻餡がとろりと流れ出る絶品。まさに夢にまで見るデザートです。